No.001里親インタビュー

【福岡】Kさん一家と、迎え方の違う2匹の猫

  • 里親インタビュー
  • 福岡県
  • 保護猫
手編みのブランケットを敷いたソファでくつろぐ、茶白の猫とクリーム色の猫
Kさん提供:リビングでくつろぐ二匹 左:たあちゃん 右:こむぎちゃん
  • こむぎちゃん

    保護団体経由

  • たあちゃん

    元地域猫

  • 取材した人:Kさん
  • 福岡県
  • 猫歴40年以上
こむぎちゃんとたあちゃん、2匹の保護猫と暮らすKさん一家。迎えた経緯も、家に馴染むまでの時間も、それぞれまったく違った。初めての保護団体経由でのお迎え、ハンディキャップを抱える猫ちゃん、など2匹との暮らしについて話を伺った。

写真1枚で、家族の意見が一致した

こむぎちゃんを迎えたきっかけを教えてください。

きっかけは、ジモティーに載っていた1枚の写真でした。福岡県の保護団体、ねこのおやど 有吉工務店さんが保護していた子猫で、見た瞬間、家族全員が「この子にしよう」で一致したんです。古民家を改装したカフェを運営している団体でした。

そこに至るまでには、少し前の出来事もあって。当時は飼い猫のももこを亡くしてから4年ほどたった頃です。ももこは子猫の頃、自分で網戸をよじ登って家に入ってきた猫でした。母が「もう一度飼いたい」と言ったことがきっかけで家族の意見が一致して、再度お迎えすることになりました。

毛布を敷いた椅子の上で、こちらを見上げるクリーム色の子猫
Kさん提供:迎えた当時のこむぎちゃん

熱心で丁寧な保護団体

保護団体さんの印象はいかがでしたか。

正直、想像より丁寧でした。家族構成や年齢、住居の形態、過去に猫を飼った経験など様々な質問を受けました。何かあったときのかかりつけ病院まで指定してもらえて、安心感がありましたね。

衛生面もしっかり見てくださって、部屋の様子まで確認していただきました。

ご担当の方はとても親身で、「これがあると安心ですよ」と必要な道具を教えてくださって、そのまま一緒に買い物に行きました(笑)。迎えて1ヶ月ほど経った頃には、近況写真を見て体調を気にかけてくださったこともありました。改めて写真を送ってお伝えしたら、安心していただけて。譲渡した後まで見守ってくださるんだな、とありがたかったです。

こむぎちゃんは、お家へ来てからはどうでしたか。

最初は、新しい環境に馴染んでくれるか、どんな餌を食べてくれるかを心配していました。それが拍子抜けするくらいあっさりで。3日で人見知りもなくなって、むしろ元気が有り余るくらいでした。仏壇の隙間に入り込んで家じゅうを引っかき回したり、布団や座布団を口にくわえて廊下まで引きずっていこうとしたり。

カメラをまっすぐ見つめる、クリーム色と白の猫の顔のアップ
Kさん提供:人見知りをしなくなった頃のこむぎちゃん

こむぎちゃんの特に可愛いと感じるところを教えてください。

こちらの体調が悪いと様子を見に来てくれます。寝るときは決まって手の上に前足を乗せてきますね。おもちゃのネズミがお気に入りで、くわえて持ってきては投げてもらって取ってくる、を延々と繰り返しています。

床にあおむけになり、前足を上げてくつろぐクリーム色と白の猫
Kさん提供:お腹を見せてくつろぐこむぎちゃん
大きな焼き物の壺の口から顔を出しているクリーム色の猫
Kさん提供:壺の中がお気に入りのこむぎちゃん

ほかに、こむぎちゃんの好きなものはありますか。

こむぎは車が大好きなんです。私の義理の姉と母が、しょっちゅうドライブに連れていっています。海岸が大好きで、海辺のドライブを楽しんでいます。

私の車は居心地が悪いようで、あまり乗りたがらないんですけどね。

車の後部座席で、ヘッドレストに前足をかけて外をながめるクリーム色の猫
Kさん提供:ドライブ中のこむぎちゃん

もう1匹は、マンションの下で怪我をしていた地域猫

現在Kさんのお家には、もう一匹猫ちゃんがいらっしゃるんですよね。

はい、たあちゃんという猫がいます。こむぎちゃんとは、迎えた経緯がかなり違っていて。3〜4歳の頃まで、あるマンションの周辺で暮らしていた地域猫だったんです。弟が住むマンションの下に、耳先をカットされた(TNRされた)猫が何匹か出入りしていて、たあちゃんもその中の1匹でした。

ある日、足を大きく怪我して血を流しているのが見つかって。すぐ病院に連れて行ったんですが、足は元通りにはなりませんでした。弟の住むマンションはペット不可だったので、うちで引き取ることになったんです。

猫用ベッドで寝そべるクリーム色の猫と、手前に座る茶白の猫
Kさん提供:先住のこむぎちゃんと、あとから加わったたあちゃん(手前)

今もたあちゃんには、足にハンディキャップが残る

家に迎えてからはどうでしたか。

外で暮らしていた期間が長かったぶん、最初は部屋の隅に隠れてばかりでした。

気づいたら、自分たちが座っている周りをたあちゃんが歩くようになっていたんです。それでようやく馴染んできたのかな、と思いました。そこまでに1年くらいかかったと思います。今も少し鼻に音が混じることがありますが、今のところ大きな問題は出ていません。

フローリングに立つ茶白の猫。左の後ろ足が下がったままになっている
Kさん提供:たあちゃんの左後ろ足
片足は今も動かないままですが、それ以外は他の猫と変わりません。
Kさん

こむぎちゃんとたあちゃんのネコゴハン

フードで気をつけていることはありますか。

どちらもロイヤルカナンのインドア用ドライフードです。こむぎちゃんはドライしか食べないんですが、たあちゃんはウェットフードも時々食べます。

ロイヤルカナン 室内で生活する成猫用(インドア)4kgのキャットフードの袋
Kさん提供:毎日のごはんは、ロイヤルカナンのインドア用
並んで置かれた皿に顔を寄せ、ごはんを食べる2匹の猫
Kさん提供:並んでごはんを食べる二匹

舌の肥えた猫ちゃんですね(笑)。

(笑) 切り替えてから毛づやが良くなった気がします。

これから迎える人へ

これから猫を迎えようか迷っている方へ、メッセージをお願いします。

飼い始めるとわかるのですが猫は癒やしと心の安らぎを与えてくれます。何度猫たちに助けられたかわかりません。

この子たちは私の家族の一員として自分の役割をわきまえています。猫は本当に賢い生き物です。是非家族の一員として迎えてあげてください。

殺処分される猫が今もいる現実がある中で、できれば保護猫を迎えてあげてほしいと思うんです。
Kさん

編集後記

ふたつの経緯、ひとつの家族。

保護団体を介した猫と、地域猫として保護された猫。迎え方はまったく違っても、そこにあったのは同じ「家族になる」という物語でした。

たあちゃんがKさん一家のそばを歩くようになるまで、かかった時間は約1年。猫によって、人との距離が縮まるまでの時間も違います。

一方で、外で暮らす猫には危険があることも事実です。たあちゃんが左後ろ足を大きく怪我したのも、外にいた時間のなかでのことでした。だからこそ、家に迎えるという選択にも、これ以上外で生まれる猫を増やさないTNRという関わり方にも、それぞれの意味があるのだと思います。

この記事は、Kさんへの取材をもとに作成しています。掲載内容は本人確認のうえ公開しています。

お話を聞いた人

Kさん

お住まい
福岡県
迎えた猫
こむぎちゃん(保護団体経由)/たあちゃん(元地域猫)
迎えた団体
ねこのおやど 有吉工務店(こむぎちゃん)
ネコ歴
40年超え

この記事を書いた人

石佛晴奈

ネコリンク編集長

合同会社Enphoria 代表。ネコリンクの取材依頼から、訪問・執筆・公開までをひとりで行っています。

運営者について

編集部から

保護猫を迎えたあとの、ごはんの悩みに。

「ごはんはどれくらいあげればいいんだろう」「食べ合わせは大丈夫かな」——保護猫や地域猫を迎えた飼い主さんの多くが、最初にぶつかるのがごはんの悩みです。運営元のEnphoriaでは、複数のフードを混ぜて与えるときのカロリー計算や、日々の食事記録がまとめてできる猫用ごはん管理アプリ「ネコゴハン」を開発中です。

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