
お話を聞いた人
Tさん
- お住まい
- 岐阜県
- 猫歴
- 約10年
- 一緒に暮らす猫
- 8匹(うち保護猫:レオくん、あいちゃん、はちくん)
Tさんと猫との出会い
最初の猫を迎えたきっかけは?
猫を迎えたのは、10年ほど前です。それまでは犬と暮らしていたのですが、ペットショップで見かけた猫があまりにも可愛くて、初めて迎えることになりました。
その子はとても人懐っこかったのですが、遊び相手がいないからか、人に噛んだり蹴ったりすることがありました。もう1匹いた方がいいのかなと思って2匹目を迎え、そこから3匹、4匹と増えていきました。
保護施設で生まれた、人見知りの少ないレオくん
初めて保護猫を迎えたのは、どのような出会いからでしたか。
Instagramを見ていたとき、岐阜県の保護猫団体の投稿が流れてきて、その中に可愛いと思う猫がいました。近くで移動式の譲渡会を開くと知り、「せっかくだし行ってみよう」と足を運びました。
その後、猫カフェを併設した施設へ改めて会いに行き、実際の様子を見て迎えることにしました。その猫が、レオくんです。
レオくんは、どのような猫ですか。
迎えた当時は生後6か月ほど。保護施設で生まれた子で、人見知りはあまりありませんでした。ただ、家へ来た直後は、なかなかご飯を食べませんでした。

ペットショップから迎えたときとの違いは、どこに感じましたか。
家のことを詳しく聞かれたのが、大きな違いでした。間取りはどうなっているか、窓に柵を付けられるか、玄関にもう一つ扉を設けられるかなど、脱走を防ぐために何ができるかという質問が多かったです。
ペットショップでは家のことをほとんど聞かれず、「保険は付けますか」と聞かれるくらいでした。だから、最初は「ここまで聞かれるんだ」と驚きました。
でも、「売っておしまいじゃない」ことが、かえって安心につながりました。
約2週間のトライアル。その後に変わった先住猫との関係
猫に会ってから、正式譲渡まではどのように進みましたか。
最初に、今後のトライアルについて30分から1時間ほど説明を受けました。猫が家に来るのは、その約1週間後です。それまでにケージを用意し、玄関からの脱走を防ぐための柵も設置しました。
準備したケージや脱走対策は、写真をLINEで送り、事前に確認してもらいました。 猫を家へ連れてきてもらったときにも室内を見てもらい、「これだけ対策できていれば大丈夫そうですね」と確認を受けてから、約2週間のトライアルが始まりました。その後、正式譲渡になりました。
今でも玄関とリビングの間には、猫用脱走防止ゲート「のぼれんニャン」を設置しています。猫が玄関まで入ってこない空間をつくるためです。窓も基本的には開けないようにしています。
レオくんのトライアル中、先住猫との関係はいかがでしたか。
トライアル中は大きな問題はありませんでした。先住猫たちも気にして近寄ってきて、みんな仲良くなれたらいいなと思いながら見ていました。
ところが、正式譲渡の後になって、レオくんと急に仲が悪くなった先住猫がいました。 顔を合わせると難しい関係になり、トライアル中の約2週間だけでは分からないこともあるのだと思いました。
2匹目の保護猫、あいちゃん
レオくんの次に迎えた、あいちゃんについて教えてください。
2匹目の保護猫として、リノポポキさんからあいちゃんを迎えました。迎えたときは2歳くらいでした。
あいちゃんを迎える前後、リノポポキさんとはどのようなやり取りがありましたか。
トライアルが決まってから猫が家へ来るまでの間も、「今はこんなふうに過ごしています」とあいちゃんの写真を送ってくれました。トライアル中にも「大丈夫ですか」「喧嘩していませんか」と定期的に連絡をもらえて、親身に感じました。
迎える前から様子を知らせてもらい、トライアル中も相談できることがありがたかったです。
ベッドの下に隠れた、あいちゃん
あいちゃんは、家へ来た頃どのように過ごしていましたか。
あいちゃんは、「シャーと言うことが多く、おやつがないとなかなか触れない子です」と聞いていました。家へ来ると、ベッドの下へ隠れるようになり、そこへ入ると姿が見えませんでした。顔を見られないことより、ご飯を食べているか分からないことが不安でした。
ただ、家へ来て2〜3日ほどで、おやつがなくても少し触らせてくれるようになりました。聞いていたよりも早く距離が縮まり、「意外と人懐っこいのかもしれない」と安心しました。
あいちゃんと距離を縮めるために、意識したことはありますか。
私たち家族はもともと犬と暮らしていたので、猫にもつい構いすぎるところがありました。でも、あいちゃんには無理に触ろうとせず、とにかく同じ空間で過ごし、ご飯のときだけ少し手を出してみるくらいにしました。
それを続けるうちに、気づけば馴染んでくれました。今は、自分から頭を寄せて、喉を鳴らしてくれます。初めてそのゴロゴロという声を聞いたときは、とても感動しました。

3匹目の保護猫、好奇心旺盛なはちくん
はちくんは、どのような猫ですか。
はちくんは、あいちゃんと同じリノポポキさんから、生後6か月くらいのときに迎えました。黒い毛と、小さくて少し垂れた耳が可愛かったんです。兄弟で固まっている中からこちらを見たり、少し近づいてきたりしていて、保護団体の方からも「好奇心旺盛な子です」と聞きました。その様子にも惹かれました。
レオくんとあいちゃんは、家へ来た直後はなかなかご飯を食べませんでした。一方、はちくんはすぐにあちこちを歩き、ほかの猫のご飯まで食べていました。3匹とも、家へ来たときの反応はまったく違いました。
ただ、はちくんは今も抱っこができず、触ろうとすると逃げます。人を怖がっているというより、捕まらないように逃げているように見えます。今後のワクチン接種までに、病院へ連れて行けるよう少しずつ慣れてもらいたいと考えています。

8匹それぞれに合わせた暮らし
現在、8匹の猫たちはどのように過ごしていますか。
みんな家の中の好きな場所で、それぞれに過ごしています。
新しい猫を迎えるときは、リビングにケージを置き、先住猫たちが自由に見に来られる状態から始めます。何度か新しい猫を迎えているので、先住猫も寄って匂いを嗅ぎ、「知らない猫だな」という様子で歩いていきます。その後は、猫同士でちょうどよい距離を取ってくれています。
猫同士の相性や好みの違いには、どのように合わせていますか。
仲の悪い猫同士が爪を出して喧嘩しそうになったら、すぐに別室へ連れていきます。反対に、仲のよい猫同士は何をするにも一緒です。2匹では入れないような箱に一緒に入ろうとするので、少し大きな箱へ替えることもあります。
例えば家に自動トイレは3台ありますが、怖がって近づかない猫もいれば、動くところを見るのが好きな猫もいます。同じ家で暮らしていても、心地よい距離や好みはそれぞれです。

7か所から好きな場所を選ぶ、8匹のネコゴハン
8匹の食事は、どのように用意しているのでしょうか。
食事場所は7か所ほどあります。リビング、ケージの中、2階、個室など家のあちこちに置いていて、猫ごとに好きな場所が決まっています。朝と夜に用意し、好きなときに好きな場所で食べる、バイキングのような形です。
主食はピュリナワンの室内飼い用ドライフードです。おやつには、ちゅ〜るやモンプチのカリカリをあげています。

8匹の食事と活動を、Catlogで見守る
8匹それぞれの食事や活動は、どのように見守っていますか。
猫たちは8匹ともCatlogの首輪を着けています。例えば、食いつきが悪い時は、本当に食べていないのかを確かめます。私が仕事で家を空けている間に食べていたと分かることもあります。
画面には1匹ずつ表示され、スワイプして切り替えます。8匹を確認しやすいように、今は気になる順番に並べています。
あいちゃんがベッドの下に隠れていた頃は、特に毎日確認していました。早朝にご飯を食べ、トイレへ行って、またベッドの下へ戻ったことが分かり、「食べているなら安心だ」と思えました。

迎える前も後も、保護団体に相談できる安心
3匹の保護猫を迎えて、保護団体から迎えるよさをどのように感じましたか。
私が猫を迎えた保護団体では、保護主さんがその子をよく見ていて、性格や気をつけてほしいことを猫に合わせて教えてくれました。
初めて猫と暮らす人でも、分からないことを相談し、アドバイスをもらいやすいと思います。
編集後記
保護団体は、猫との暮らしのパートナー
ペットショップから迎える場合と比べ、保護団体では、譲渡に関わる手続きや、トライアル期間中の報告・連絡・相談を丁寧に重ねる印象があります。
その丁寧さは、「この猫に幸せになってほしい」という思いから来るものなのでしょう。
迎えた後も、体調の変化について相談に乗っていただけることは、多くの飼い主にとって心強いことです。保護団体は、猫との暮らしを一緒に支えてくれるパートナーなのだと感じました。
この記事を書いた人
石佛晴奈
ネコリンク編集長/合同会社Enphoria代表
地域猫との出会いをきっかけに保護猫活動を知り、現在は自身も保護猫と暮らす。猫との暮らしを支えるスマホアプリ「ネコカルテ」「ネコゴハン」と、保護猫と人をつなぐメディア「ネコリンク」を運営。ネコリンクでは、自ら取材・執筆も行っている。
運営者について※この記事は、2026年9月にTさんへ行った取材をもとに作成し、ご本人の確認を経て公開しています。



