
お話を聞いた人
Tさん
- お住まい
- 大阪府
- 一緒に暮らす猫
- なるちゃん
- 迎えた場所
- せんなん猫の会
譲渡会で出会った、なるちゃん
なるちゃんを迎えるまでの経緯を教えてください。
保護猫カフェなど、いくつかの場所に行きました。一つの保護猫カフェには、3回ぐらい行ったと思います。猫はたくさんいて、可愛いなと思っていたんですけど、娘とすぐに遊んでくれる子には、なかなか出会えなかったんです。
当時、娘は5歳でした。大人には近づいてくれても、子どもには警戒して逃げる子もいて。娘と相性が良くて、一緒に遊んでくれる猫がいいねと、家族で話していました。
そのあと、Instagramでせんなん猫の会を知りました。譲渡会の案内が出ていたので、近いし、一回行ってみようかということになったんです。
譲渡会で、なるちゃんと会ったときのことを教えてください。
4匹か5匹ぐらいの猫と、一匹ずつ、別のお部屋で会わせてもらいました。なかなか一緒に遊んでくれる子がいなかったなかで、なるは、いきなり娘と遊んでくれたんです。
僕らが手を出しても、警戒せずに普通に遊んでくれて。この子、いいなあと思いました。推定で2歳ぐらいだと聞いていました。
それで、一回トライアルしてみようか、という話になりました。
一か月のトライアルと、迎える前の住まいの確認
トライアルは、どのように始めたのですか。
なるが家に来たのは、2024年8月23日です。保護猫団体の方からは、トライアルの期間は一週間でも一か月でもいいですよ、と言ってもらいました。
家族に猫アレルギーがあるかもしれないし、なるも、急に知らない家へ来て慣れなかったら可哀想。とりあえず一か月、一緒に暮らしてみようということになりました。
最初はソファーの下に入ることもありましたけど、僕らがいるときは、ずっと隠れているようなことはほとんどなかったです。トイレもちゃんと分かっていて、粗相もしませんでした。
娘との相性もよかったので、この子を迎えようかと決めて、今に至ります。

迎える前に、保護猫団体の方から確認されたことはありましたか。
二年ほど前なので少し記憶が曖昧なのですが、まず家の間取りを見せてほしいと言われました。その後、実際に家に担当の方がいらして、猫が外へ逃げないように、窓や玄関など、気をつける場所を教えてもらったんです。
日中、どれぐらい家に誰もいない時間があるかも聞かれました。
家まで見に来てくれるというのが、一番印象に残っています。「そこまでしてくれるんだ」と思いましたね。
留守番中はソファーの下。家に慣れるまでの1〜2か月
なるちゃんが家に慣れるまでの様子を教えてください。
僕らがいると、しょっちゅう膝に乗りに来るんです。朝も、仕事から帰ったときも。すごく人間が好きなんだな、と思いました。
でも、留守番のときは違いました。ペットカメラで見ると、用意したベッドで寝るより、ソファーの下に入っていて。お尻だけ出ているようなこともありました。怖いのかな、緊張しているのかな、と見ていました。
人には懐いていても、留守番中はソファーの下でじっとしている。それが最初の頃の、印象に残っている姿です。
1〜2か月ぐらい経って、家に慣れてくると、誰もいないときにもリビングの自分のベッドで寝るようになってきました。

夜は、なるちゃんとどのように過ごしていましたか。
僕らも猫を飼うのは初めてだったので、最初は寝室のドアを閉めて、なるにはリビングで寝てもらっていました。
そうすると、寝室のドアをカリカリして、鳴くんです。入れてほしいのかなと思って。一、二週間ぐらいはリビングで寝てもらっていたんですけど、一回、寝室に入れてみようかと。
なる用のベッドを置いたら、そこに入って、普通に一緒に寝るようになりました。一緒に寝たかったのだと思います。

なるちゃんの名前の由来
「なる」という名前には、どのような由来があるのですか。
保護猫団体にいたときから、なるという名前でした。とにかく、大きい声でよく鳴くから、なるとつけてくれたと聞いています。
迎えたときに名前を変えようか迷ったんですけど、私たち家族ももうなるちゃんと呼んでいたし、本当によく鳴くんですよ。だから、そのままにしました。
今も朝から鳴きますし、仕事から帰ってきても、大きな声でにゃーにゃー。慣れてきた今のほうが、よく鳴いていますね。
小学生の娘と猫なるちゃんの暮らし
娘さんと、なるちゃんは、今どのように過ごしていますか。
娘は今、7歳です。なるは僕や妻の膝には乗るんですけど、娘の膝には、なかなか乗りに行かないんですよ。
僕のほうばかり来るので、娘が「なんで私に乗りに来へんの」と怒って、なるが僕の膝に乗るのを邪魔しようとすることがあります。なるも、娘がいるかどうか確認しているような感じで。
娘には、そういうことをしたら、なるが嫌がるから、やめようねと話しています。嫉妬するぐらい、娘もなるが好きなんです。自分のところに来てほしいんですよね。
でも、娘が床で寝てしまったときには、なるがすぐ横へ行って、一緒に寝るんです。その姿を見ると、姉妹みたいだなと思います。

帰ると、ドアの前で待っていてくれる
なるちゃんを迎えて、暮らしにどのような変化がありましたか。
やっぱり、癒されますね。仕事でしんどいことがあっても、帰ってくると、寝室で寝ていたなるが、音を聞いてすぐに降りてくるんです。
ドアの前でにゃーにゃー鳴いていて、開けると、膝に乗せろという感じで。僕が座ったら、すぐ乗ってきて、撫でてほしがる。それだけでも癒されます。
なるを迎えてから、YouTubeも始めました。以前学校で動画を習っていたので、久しぶりにやってみようかなと思ったんです。
一年ぐらい更新できていないんですけど、娘からも、早く更新してよと言われています(笑)

保護猫を迎えようか迷っている人へ、伝えたいことはありますか。
カフェなどで会うときと、家で一緒に暮らすときとでは、猫の違った姿が見られます。僕たちは、正式に迎える前に一緒に暮らす時間を持てて、とてもよかったと感じています。
会ったときには懐いてくれても、家に迎えると、思っていた様子とは違うこともあるかもしれません。猫も迎える家族も悲しい思いをしないために、一緒に暮らしてみる時間があるとよいと思います。
編集後記
トライアル期間を活用する
猫を迎えたあとの暮らしは、実際に一緒に過ごしてみて初めて分かることもあります。今回のお話では、譲渡会での相性だけでなく、家で一緒に暮らす時間を持てたことが、なるちゃんを迷いなく迎える判断につながっていました。
もちろん、猫にとって、引っ越しや環境の変化は負担になり得ます。また、子猫の時期を過ぎると里親が見つかりにくくなる、という声も聞きます。トライアルにも、家族として迎える覚悟は必要なのだと思います。
そのうえで、正式に迎える前に、猫と家族が一緒に暮らす時間を持てることは、トライアルの大切な特徴です。猫の様子を見ながら、保護主さんとも相談して、これからの暮らしを考える。そのための時間として、トライアル期間を活用できればと思います。
この記事を書いた人
石佛晴奈
ネコリンク編集長/合同会社Enphoria代表
地域猫との出会いをきっかけに保護猫活動を知り、現在は自身も保護猫と暮らす。猫との暮らしを支えるスマホアプリ「ネコカルテ」「ネコゴハン」と、保護猫と人をつなぐメディア「ネコリンク」を運営。ネコリンクでは、自ら取材・執筆も行っている。
運営者について※2026年10月13日の取材をもとに作成しています。本文はご本人に確認いただいています。



